報道発表資料本文

瀬戸内海国立公園(岡山県地域)の公園区域及び公園計画の変更に関する意見の募集(パブリックコメント)について


 瀬戸内海国立公園(岡山県地域)の公園区域及び公園計画の変更にあたり、これに関する意見を募集します。

 
<瀬戸内海国立公園(岡山県地域)の概要>
 瀬戸内海国立公園は、その比類のない内海多島海景観に加えて、自然と人文との調和した特色ある風致景観を有することから、わが国最初の国立公園の一つとして、昭和9年3月16日に備讃瀬戸を中心に指定されました。その後、数回にわたる公園区域の拡張により現在は、紀淡、鳴門、豊予、関門の4つの海峡に囲まれた瀬戸内海のほぼ全域を占めるにいたり、関係する府県も11府県に及んでいます。
 岡山県地域は、瀬戸内海に面する展望の優れた鷲羽山、王子が岳、金甲山などの丘陵と、備讃瀬戸に代表される内海に浮かぶ多数の島しょ及び海域から構成されています。
 景観の特徴は、静かな海面の内海多島海景観と入り江に点在する漁村集落や段々畑などの人文景観との調和です。植生的には、古くから開かれた地域のため人為の影響が強く、大部分はアカマツ、クロマツ、アベマキ、コナラなどの二次林となっています。
 
  
<変更の理由>
 当該地域は、昭和9年3月16日に備讃瀬戸などが指定された後、昭和25年5月18日に日生諸島などを、昭和31年5月1日には貝殻山、金甲山地域を区域に編入し、ほぼ現在の公園区域となりました。平成元年7月12日には公園区域及び公園計画の全般的な見直し(再検討)が行われました、その後14年が経過していることから諸情勢の変化などに対応すべき島しょ部の拡張や海面の埋立により陸地化された部分の明確化を図るために変更を行うものです。

  
<変更案の概要>
1. 公園区域の変更
(1) 拡張
クロマツ等に覆われ、利用拠点である貝殻山から眺望する際の多島海景観の保護を図るものです。
 
[1] 岡山県玉野市番田鉾島の全部      1ha
[2] 岡山県玉野市胸上坊子島の全部 0.28ha
ウバメガシが優占する小島で、利用拠点である夕立受山からの眺望のポイントとして重要な島であるためその保護を図るものです。
 
[3] 岡山県備前市鶴海住吉島の全部 0.40ha
(2) 削除
現行、陸域公園区域外の地先海面が埋立により陸地化したため、区域線の明確化を図るため公園区域(海域)から削除するものです。
 
[1] 岡山県岡山市久々井の(旧)地先海面の一部  △ 1ha
[2] 岡山県岡山市宝伝の(旧)地先海面の一部 △ 1ha
[3] 岡山県倉敷市児島田の口の(旧)地先海面の一部 △ 1ha
[4] 岡山県倉敷市児島小川町の(旧)地先海面の一部 △ 6ha
[5] 岡山県倉敷市大畠の(旧)地先海面の一部 △ 3ha
[6] 岡山県倉敷市玉島乙島の(旧)地先海面の一部  △13ha
[7] 岡山県玉野市野々浜の(旧)地先海面の一部 △ 6ha
[8] 岡山県玉野市宇野港日比の(旧)地先海面の一部 △ 5ha
[9] 岡山県玉野市築港の(旧)地先海面の一部 △ 4ha
[10] 岡山県笠岡市神島の(旧)地先海面の一部 △ 1ha
[11] 岡山市笠岡市豊浦の(旧)地先海面の一部 △ 1ha
[12] 岡山県笠岡市真鍋島の(旧)地先海面の一部 △ 2ha
[13] 岡山県備前市穂浪の(旧)地先海面の一部 △ 1ha
[14] 岡山県邑久郡牛窓町の(旧)地先海面の一部 △ 1ha
[15] 岡山県浅口郡寄島町の(旧)地先海面の一部 △ 2ha
  
2. 公園計画の変更
   保護規制計画の変更
  特別地域の拡張
     岡山県笠岡市白石島の東部46haは、アカマツやウバメガシ等の良好な自然林が残されていることから、現行の普通地域から第2種特別地域へ格上げを行い保護を図るものです。
  特別地域の削除
     岡山県笠岡市白石島の中央部40haは、地域住民の住居が密集するなど特別地域としての資質が失われたため第2種特別地域から普通地域に格下げを行うものです。
 
  
<意見募集後の主なスケジュール>
 平成15年6月(予定)   中央環境審議会に変更案を諮問
 平成15年6月(予定)   中央環境審議会より答申
 平成15年8月(予定)   中央環境審議会の答申を踏まえ、変更内容を告示



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