1.地球環境研究総合推進費の概要
2.審査(事前評価)について
3.採択が内定した研究課題の概要について
- | 戦略的研究開発プロジェクトとして、新たに「陸域生態系の活用・保全による温室効果ガスシンク・ソース制御技術の開発−大気中温室効果ガス濃度の安定化に向けた中長期的陸域生態系活用方策−」(研究プロジェクトリーダー:小宮山 宏 東京大学大学院工学系研究科教授)を開始する。これにより、荒漠地、熱帯湿地生態系、農耕地・林業生態系による温室効果ガスの吸収機能を強化する技術や、それら生態系からの温室効果ガスの排出を低減する技術を、中長期的視点から開発することを目指す。 |
- | 地球温暖化の分野では、新たに「環礁州島からなる島嶼国の持続可能な国土の維持に関する研究」(研究課題代表者:茅根 創 東京大学大学院理学系研究科助教授)を開始する。これにより、地球温暖化の進行に伴う海面上昇に対する太平洋の島嶼地域の脆弱性を評価するとともに、自然科学・人文社会科学の両面から研究を進め、島嶼地域の持続的な国土維持方策について提言することを目指す。 |
- | 自然資源の劣化の分野では、新たに「遺伝子組換え生物の開放系利用による遺伝子移行と生物多様性への影響評価に関する研究」(研究課題代表者:矢木 修身 東京大学大学院工学系研究科水環境制御研究センター教授)を開始する。これにより、遺伝子組換え生物の利用及び放出に伴う生態 系への影響、生物多様性への影響を科学的に評価する手法を開発し、カルタヘナ議定書への対応に貢献を目指す。 |
研究対象分野 | 応募課題数 | 採択内定課題数 |
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◎戦略的研究開発領域 ○陸域生態系の活用と保全による 温室効果ガスシンク・ソース制御技術の開発 |
18 | 6 (6課題を4テーマに再編し 戦略研究としてプロジェクト化) |
◎地球環境問題対応型研究領域 ○オゾン層の破壊・地球の温暖化 ○酸性雨等越境大気汚染・海洋汚染 ○自然資源の劣化 (熱帯林の減少、生物多様性の減少、砂漠化等) ○人間・社会・経済的側面からの地球環境研究 |
74 (32) (19) (13) (10) |
13 (5) (2) (3) (3) |
◎課題検討調査研究 | 34 | 10 |
合計 | 126 | 29 |
※ | これ以外に、国際交流研究**として13名のフェローの応募があり、10名(7カ国)の採択を内定。 |
4.今後の予定
* | 競争的研究資金 |
平成13年3月30日に閣議決定された「科学技術基本計画」の中では、研究開発システムの改革として、競争的な研究開発環境の整備に向け、競争的研究資金の重要性と今後の拡充の必要性が重視されている。 |
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** | 国際交流研究(エコ・フロンティア・フェローシップ) |
地球環境分野の外国の研究者を招へいし、我が国にて共同で研究を実施することにより、地球環境研究の国際的な推進及び交流を図ることを目的。平成14年度は、7カ国、17名のフェローが我が国の研究機関に招へい中。 |