1 平成14年度冬期観察の実施
(1) | 観察期間 : | 平成15年1月21日(火)から2月3日(月)まで(この期間中に1日以上観察) |
(2) | 観察方法 : | [1] | 肉眼により、高度の異なる天の川の3部分(ペルセウス座付近、ふたご座付近、いっかくじゅう座付近)を観察する。 |
[2] | 双眼鏡を用い、すばる(プレアデス星団)のラケット形の中の星について、何等級の星まで見えたかを観察する。 |
(3) | 参加方法 : |
都道府県・政令指定都市・中核市の大気環境行政担当部局へ参加申込みを行い、「観察の手引き」に基づき観察を実施し、その結果を大気環境行政担当部局まで報告する。 |
(4) | 定点観察 : | 別途お願いをしている全国23地点の定点観察地においては、1等星アルデバランを中心とする夜空のカラースライド写真撮影を実施する。 |
(1) | 観察期間 : | 平成14年7月29日(月)から8月11日(日)まで(1日以上観察) |
(2) | 参加団体・参加者数:全国47都道府県の442団体、延べ9,156人(昨年度は526団体、延べ8,267人)が参加。 |
(3) | 観察結果 |
[1] | 双眼鏡による観察結果 |
双眼鏡を用い、こと座の1等星(ベガ)を中心とする三角形の中の星を観察し、何等級の星まで見えたのかを都市規模別にまとめた。(図1参照) | |
図1 平均観察等級の推移 | |
[2] | カラースライド写真から求めた「夜空の明るさ」 |
全国23地点の定点観察地で、こと座の1等星(ベガ)を中心とする夜空のカラースライド写真撮影を実施した結果をまとめた。なお、「夜空の明るさ」の値が大きいほど夜空が暗いことを示す。(図2参照) | |
図2 カラースライド写真から求めた「夜空の明るさ」の推移 | |
人工光の多い大都市ほど夜空が明るく、星が見えにくくなることがわかる。経年変化でも、同様なほぼ一定の傾向を読みとれる。双眼鏡による観察では平成12年度以降観察結果が若干下がっていく傾向である。誤差のレベルと考えられるが、今後の観察結果を注視していきたい。 また、近年、夜空を照射するサーチライトに対する苦情が増加しているが、この対策として、サーチライトの使用を禁止する条例を制定する自治体が増えてきている。(県レベルでは、岡山県、佐賀県。)環境省では、良好な屋外照明環境の形成に向けて、地方自治体への支援など、より一層の施策の推進を図ってまいりたい。 |