全国星空継続観察(スターウォッチング・ネットワーク)
平成14年度夏期観察の実施計画及び平成13年度冬期観察の結果について
1 平成13年度 冬期観察の結果
○観察期間 : 平成14年1月4日(金)から1月17日(木)まで | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
(この期間中に1日以上観察) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
○参加団体・参加者数 : | 全国で47都道府県の388団体(前年度比48団体増加)、延べ4,478人(前年度比1,159人増加)が参加 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
○観察結果 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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2 観察結果の考察
スライド写真撮影によるデータ(表3、図2、上記写真)を見ると、夜空の明るさは一般的に人工光が多く大気中の浮遊粒子状物質の濃度が高い大都市において明るく、反対にそれらが少ない地域ほど暗くなる傾向が読みとれる。 |
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図3 夜空が明るくなるメカニズム | |
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3 良好な光環境の創出
スターウォッチングとともに、環境省では良好な光環境の創出と地球温暖化対策を目指して、「光害対策ガイドライン」、「地域照明環境計画策定マニュアル」及び「光害防止制度に係るガイドブック」を策定し光害防止活動の推進を図っている。この中で、日本全体の屋外照明器具で上方への無駄な漏れ光をなくした場合、夜間屋外照明に使用される電力量の約18%、国内の年間電力消費量の約0.2%が削減されると試算している(地域照明環境計画策定マニュアルによる)。 今後とも、過剰な照明の防止と目的にかなった照明の普及啓発を図っていきたいと考えている。 |
4 観察結果の公表
観察結果や実施方法は、環境省ホームページのこどものページの中のスターウォッチング(http://www.env.go.jp/kids/star.html)において、また、上記光害対策ガイドライン等は環境省ホームページの大気環境・自動車対策のところで紹介している。 |
5 平成14年度 夏期観察の実施計画
(1) 観察期間 | ||
平成14年7月29日(月)から8月11日(日)まで (この期間中に1日以上観察) |
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(2) 観察方法 | ||
[1] | 肉眼により、高度の異なる天の川の3部分(白鳥座付近、たて座付近、いて座付近)を観察する。 | |
[2] | 双眼鏡を用い、こと座のベガ(おりひめ星)を含む3つの星の作る三角形の中の星を観察し、何等級の星まで見えたかを記録する。 |
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(3) 参加方法 | ||
都道府県・政令指定都市・中核市の大気環境担当部局へ参加申込みを行う。 |
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(4)本年度実施の変更点 | ||
[1] | 本年度より、夜空のスライド写真撮影について、一般参加団体による撮影から各地の天文台を中心とする全国23地点の定点観察地による撮影へと変更することになった。これは、スライドの分析をしていただいている研究者の方へ多大な負担がかかっていたためである。 | |
[2] | 本年度から全国星空継続観察は、文部科学省国立天文台の後援を得ている。
そして、国立天文台と全国の天文台などが毎年8月1日〜8月7日に実施しているスター・ウィークと連携して実施する。本年度は広報普及活動を共同で行っている。スター・ウィークの詳細については国立天文台ホームページに記載がある。 (http://www.nao.ac.jp/index_J.html) |