2 各種施設・地区の整備等
(1) 自然公園の施設整備
ア 国立公園、国定公園の利用施設
優れた自然環境を有する国立・国定公園において、これら自然環境に配慮しつつ、自然とのふれあいを求める国民のニーズに応え、安全で快適な利用を推進するため、歩道、野営場、園地等利用の基幹となり質の高い施設の整備を推進する。
イ 国民休暇村
国立・国定公園の優れた自然環境の中で健全な野外活動を楽しむ等自然とのふれあいを求める国民の志向はますます増大するものと予測されるため、必要な施設の整備充実を図る。
ウ ふるさと自然公園国民休養地
都道府県立自然公園内において、都市住民が身近な自然とふれあい、自然に働きかけるための野外活動施設を総合的に整備するものである。63年度においても、地域住民が家族連れで気軽に利用できる地区として整備充実を図る。
エ 長距離自然歩道
四国自然歩道及び首都圏自然歩道を年次整備計画に基づき整備する。
(2) 休養施設、野外活動施設地区の整備
ア 温泉
(ア) 温泉
温泉の適正な利用の確保を図るため、各種標準の策定について検討を行うとともに、温泉の効能に着目した利用の増加に対応し、近代医学による適応症を定めるため、温泉の医治効能等に関する研究を行う。また、泉源の保護と温泉の適正かつ効率的な利用の増進を図るため指導を行う。
(イ) 国民保養温泉地
温泉の公共的利用増進のため、適当な温泉地を指定する。また、国民保健温泉地においては、温泉センター、屋外飲泉施設、歩道等の施設を整備する。
イ 国民宿舎
国民の余暇活動の多様化の時代を迎えて、国民宿舎に対する国民の要求はますます多様化することが予想されるので設置主体である地方公共団体に対して既存施設の整備について助成及び指導を行う。
ウ 国民保養センター
国民保養センターは主として地域住民の手近な日帰り休養施設として親しまれ活用されているが、設置主体である地方公共団体に対して既設施設の整備について助成及び指導を行う。
エ 身近な自然活用地域−自然観察の森−
自然の喪失が著しい大都市及びその周辺において、小動物等身近な自然とのふれあいを通じて、自然保護教育を推進していく拠点をモデル的に整備するため、59年度から自然観察の森の整備に着手したが、63年度は、4地区の整備を継続するとともに、新たに2地区の整備に着手する。
オ 保健保安林、自然休養林等
主として都市近郊における生活環境保全機能及び保健休養機能の高い優れた森林については、保健保安林の指定を積極的に行い、その安全快適な利用の促進を図るための施設整備につき助成するほか、生活環境保全林整備事業を推進する。
自然休養林については、既指定の92ケ所において定期的な整備及び維持管理を行う。
また、ヒューマングリーンプランについては、積極的に推進することとし、地域の指定及び事業の実施を行う。
カ 観光レクリエーション地区(家族旅行村)
観光レクリエーション地区の整備は、家族旅行に対する国民のニーズにこたえるとともに、地域の振興及び地域住民の生活向上に資するものとして多くの地方公共団体がその実現を強く望んでおり、今後とも自然環境に恵まれた地域にその整備を進めていくこととしている。
63年度は、観光レクリエーション地区として、9地区の継続整備を進めるとともに、新規3地区において実施設計調査に着手することとしている。
キ 少年自然の家
63年度は国立夜須高原少年自然の家(仮称)(福岡県)の機関設置及び国立第12少年自然の家(山口県)の設立準備室を設置することとしているほか、国立第13少年自然の家(長野県)以降の整備を推進するとともに、公立少年自然の家5ケ所の建設事業に対し補助を行う。
ク 国立青少年野営場
63年度は、国立南蔵王青少年野営場(宮城県)の一層の運営の充実及び施設の整備を行う。