2 国連環境計画(UNEP)
UNEPは、昭和47年にストックホルムで開催された国連人間環境会議を契機に、既存の国連システム内の諸機関が行っている環境関係の諸活動を一元的に調整し、かつ、これら諸機関等の環境保全分野での活動を促進することを目的として創設された。UNEPは、国連システム内での環境分野の活動の総合的な調整のほか、その他の国際機関、各国政府、非政府機関とも幅広い協力を行っている。
UNEPが取り扱っている環境問題は、環境汚染、自然保護等に加え、開発、人口の急増、貧困等に伴う環境問題をも包含し、非常に幅広い分野にわたっている。
UNEPが実施するプログラムは、世界環境モニタリングシステム、国際環境情報源照会制度、国際有害化学物質登録制度等の環境状況把握からなる環境評価、人間居住、生態系、砂漠化、環境と開発、環境法等からなる環境管理及び情報、教育・研修、技術援助からなる支援措置の三つに大別されている。UNEPに対して、我が国は、当初から理事国として、UNEP管理理事会に参画するとともに、環境基金に対し、62年度は450万ドル(米国に次いで世界第2位)を拠出する等多大の貢献を行ってきた。