2 化学物質の環境調査の結果について

　62年度に発表された61年度化学物質環境調査において調査対象とした物質は78物質であり、その調査結果は次のとおりである。
(1)　一般環境調査
　一般環境調査は、環境残留性が高いと予想される化学物質として抽出され、前年度に分折法が開発された物質について、水質及び底質を対象に、1物質につき全国約10地区で環境汚染の実態調査を行うものである。
　61年度においては、53物質について一般環境調査を行ったところ、水質又は底質から13物質が検出された(第1-6-3表)。このうち3物質(メラミン、2-メチルピリジン、3-及び4-メチルピリジン)については、その残留状況等から62年度更に詳しい調査(精密環境調査)を行う必要があると判断された。

(2)　精密環境調査
　精密環境調査は、前年度の一般環境調査結果から、更に詳しい調査を行う必要があると判断された数物質について、水質、底質及び魚介類を対象に、全国約50地区で環境汚染の実態調査を行うものである。
　61年度においては、10物質について精密環境謂査を行った。その結果、今回一般環境中で検出された濃度はいずれも問題となるようなものではなく、現時点において更に環境残留性について調査を実施する必要はないと判断された(第1-6-4表)。