大気汚染地域等公害の影響を受けている地域の公立義務教育諸学校の児童生徒について、学習能率の向上と積極的な心身の健康増進を図るため、市町村が、学校の校庭等に植樹や芝植えを行なう学校環境緑化促進事業等を実施する場合に必要な経費の一部を補助しており、昭和60年度予算は1億4,516万円を計上した。
　また児童生徒の心身ともに調和のとれた健全な育成を図るため、小中学校の児童生徒が一定期間豊かな自然環境の中での集団宿泊生活を通じて学校教育活動を行なう自然教室推進事業を実施する市町村、都道府県及び学校法人に対し、必要な経費の一部を補助することとし、4億8,750万円を計上した。
　さらに、43年度から騒音、大気汚染の公害により教育上著しく不適当な公立学校建物の公害防止工事に要する経費について国庫補助を行なってきたが、60年度は予算額13億3,500万円をもって26校に対し国庫補助を行なった。
　そのほか、私立学校において公害対策として行なう防音工事その他学校施設の公害防止事業に対し、46年度から日本私学振興財団が資金の貸付けを行なってきたところであるが、60年度は6億500万円の貸付けを行なった。