前のページ 次のページ

第9節 国民参加による自然保護への取組

 イギリスの「ナショナル・トラスト」に示唆を受け、募金活動を通じ広く国民の参加協力を得て良好な自然環境を有する土地の取得、管理を行い、保全を図っていこうとする国民環境基金(ナショナル・トラスト)活動は、現在「知床100平方メートル運動」(北海道斜里町)「天神崎市民地主運動」(和歌山県田辺市)等全国各地において行われており、昭和60年度には神奈川県で(財)みどりのまち・かながわ県民会議が設立される等地方自治体主導の活動の例も増加してきている。
 こうした活動は自然保護の充実を国民的な広がりにおいて図っていく上で有意義なものであり、更に普及、定着していくことが期待される。
 このため、60年4月からこのような活動を行う特定の公益法人(自然環境保全法人)に対する寄附金に係る所得税及び法人税並びに自然環境保全法人が取得し又は所有する不動産に係る不動産取得税及び固定資産税について税制上の優遇措置が講じられた。

前のページ 次のページ