2 水質汚濁事犯の取締り
水質汚濁事犯は、「水質汚濁防止法」、「下水道法」、「廃棄物処理法」等を適用して検挙している。このうち、60年における河川等の公共用水域等を直接汚染する排水(排除)基準違反の検挙件数は211件であった。その内訳は、「水質汚濁防止法」の排水基準違反が201件、「下水道法」の排除基準違反が10件となっている。
排水(排除)基準違反を犯した工場等を業種別にみると第7-2-3表のとおりで、食料品製造業が46件(21.8%)と最も多くなっている。
また、排水(排除)基準違反を違反項目別にみると、第7-2-4表のとおりで、生活環境項目に係るものが317件(89.3%)、健康項目に係るものが38件(10.7%)となっている。
次に、水質汚濁事犯の内容をみると、汚水処理施設の老朽化による機能低下や故障を原因とした事犯が59年より増加しているほか、処理経費を節減するため汚水処理施設を設置せず、また、設置していても使用せず未処理汚水を排出する事犯、行政指導や取締りを免れるため隠し排水口を設けて未処理汚水を排出する事犯、行政指導を無視する事犯等悪質事犯が依然として多い。