2 文化財の保護及び歴史的環境の保全

(1)　史跡、名勝、天然記念物の保護
　開発等による破壊から史跡を守るため、引き続き、民有地である史跡等の公有化を促進する。このための費用として60年度においては、国費70億7,903万円(事業費88億4,883万円)を見込んでいる。
　また、地方債による先行取得の形で、引き続き、史跡等の公有化を進める。
　なお、平城宮跡、飛鳥・藤原宮跡の保存整備を図るため、引き続き、土地の買上げ及び整備を行う。
(2)　古都における歴史的風土の保存
　歴史的風土特別保存地区において建物等の建築の許可を受けることができなかった土地所有者からの土地の買入れの申出等に対処するため、60年度においては、国費13億7,000万円(事業費19億4,900万円)を、また、歴史的風土保存施設の整備に6,900万円(事業費1億3,800万円)を見込んでいる。
　また、飛鳥地方の保存については、国営飛鳥歴史公園の整備を59年度に引き続き行うとともに、「明日香村における歴史的風土の保存及び生活環境の整備等に対する特別措置法」に基づき、明日香村全域を対象として一定の行為の規制等を行うことにより歴史的風土の保存を図り、また、明日香村における生活環境及び産業基盤の整備等のために明日香村整備計画に基づき明日香村が行う特定の事業について特別の助成措置を講ずる。