1 国連環境特別委員会の発足
昭和59年5月にジュネーブで準備会合が開催され、「国連環境特別委員会」が正式に発足した。同特別委員会は57年に開催された国連環境計画(UNEP)管理理事会特別会合(ナイロビ会議)において日本政府代表として出席した環境庁長官がその設置を提案し、58年12月の国連総会において、設立が決議されたものである。
同特別委員会は21世紀の地球環境の理想像を模索し、その実現を検討することを任務としている。具体的には、?21世紀に向けて開発が持続しうるような長期的な環境戦略の提案、?国際的環境協力、?人口、資源、環境、開発の相互関係を踏まえての国際的目標の提案等地球環境を守るための幅広い検討を進めており、第1回会合は59年10月(ジュネーブ)、第2回会合は60年3月(ジャカルタ)に開催された。今後については、2年以内に検討結果を報告書にまとめることとなっている。
我が国としては、提唱国としての立場から同委員会に積極的に協力していくこととしており、すでに、資金面では、初年度拠出金として75万ドルを同委員会に拠出している。