2 自然とのふれあいの増進
第2章160/sb1.2>でも述べたとおり、都市化の進展等により、自然との接触の機会が減りつつある今日、自然とのふれあいに対する人々の欲求はますます高まってきている。原生的な自然にふれあうことにより驚きや感動を得たり、身近な自然にふれあうことにより生活にうるおいややすらぎを得たりすることは、豊かな人間生活を構成する重要な要素である。
このため、環境庁及び地方公共団体では、これまで、国立公園、国定公園におけるビジター・センターや自然研究路等の整備、都道府県立自然公園におけるふるさと自然公園国民休養地の整備、自然公園や文化財などを有機的に結ぶ長距離自然歩道網の拡充など、自然に親しむための施設の整備、自然解説の充実等に努めてきた。また、自然公園大会や自然に親しむ野外活動の実施など「自然に親しむ運動」を積極的に推進している。
59年度からは、環境庁で、身近な自然の観察を通じた自然保護教育を推進するための「自然観察の森」事業、また、文部省では、都会の児童・生徒に恵まれた自然環境での生活を体験させる「自然教室推進事業」に着手するなど、国では国民と自然とのふれあいを増進するためさまざまな施策に取り組んでいる。