2 工業用水の汚濁
工業用水は、その淡水補給量のうち、約60%を河川水等の地表水、伏流水(うち約半分は工業用水道)に依存しているが、工業用水では、原料用、製品処理用、洗浄用等様々の用途に使用されるため、河川水等の水質汚濁は特にその影響が大きい。
このため、工業用水として使用する場合には、用途によっては水質処理が必要となっており、このための費用の増嵩、処理汚泥量の増大等が大きな問題となっている。また、工業用水道事業では、一般に薬品沈殿により水質処理を行っているが、これでは、コロイド状濁質の除去にとどまり、溶解した無機物や有機物等を十分除去することは困難であり、深刻な問題となっている。
したがって、河川水等の水質汚濁の防止の徹底が強く望まれるところである。