2 地域環境管理の推進

(1)　環境行政の課題としては、単に現在の公害を防除することにとどまらず、環境汚染の未然防止、さらにはより良い環境づくりが重要となってきており、こうした状況を踏まえ、より総合的な視点から環境を管理していく施策の樹立が求められている。
　この要請に応えるためには、地域の自然的、社会的条件や地域住民の意向等を踏まえた地域環境の望ましい在り方を明らかにし、その実現のための諸施策を総合的、計画的に実施する地域環境管理を推進する必要がある。
(2)　このような地域環境管理については、これまで多くの地方公共団体で検討が進められてきており、一部においてはすでに環境管理計画が策定され、またはこのための計画作成等が進められているところであるが、その態様が様々である等なお検討すべき課題が多く、地方公共団体に対し指導、助言を行っていく必要がある。このため、環境庁においても、51年度から地域環境管理について検討を進めているところであるが、57年度においては、地域環境管理及び環境管理計画の基本的な考え方について更に検討を進めるとともに、これまでの環境管理計画の基本モデルの策定についての調査研究を踏まえて環境管理計画策定に関する事例調査研究を行うなど環境管理計画策定手法の検討を行った。
　また、地域環境管理を推進するために必要とされる地域環境情報システムの在り方についても引き続き検討を行った。