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第5節 

2 各種調査等の実施

 野生鳥獣の保護対策を強化するため、その基礎となる以下の調査研究を進める。
(1) 特殊鳥類調査
 絶滅のおそれのある特殊鳥類について、その種類別生鳥数、生態、生息環境等の現状を把握し、その保護対策を立てるための調査を引き続き進める。
(2) 鳥獣害性対策調査
 農林作物に対し被害を及ぼす鳥獣の食性を明らかにし、その保護対策を確立するための調査を引き続き実施する。
(3) 定点調査
 我が国に生息する鳥類の種類、数及び生息環境等をは握するため地点を定めて調査を実施する。
(4) 標識調査
 渡り鳥の生態をは握するため鳥類観測ステーションにおいて標識調査を実施してきているが、56年度においても、一級ステーション9か所、二級ステーション45か所においてこれを実施する。
(5) 特定鳥獣増殖対策
 絶滅のおそれのある鳥獣及びそれに近い状態にある鳥獣の保護を図るため、引き続き、ハハジマメグロ、イリオモテヤマネコ等の増殖対策を推進するほか、トキ及びライチョウの人工増殖事業を実施するとともに、イリオモテヤマネコ、ニホンカワウソ、ニホンカモシカ及びアホウドリの保護対策を推進する。
(6) 森林環境の変化と大型野生動物の生息動態に関する基礎的研究
 エゾシカ、ホンシュウジカ及びツキノワグマについて、その個体群分析、行動様式、個体群構造等の調査及びセンサス手法の開発のための基礎的研究を行い、その生息動態を明らかにする。

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