1 廃棄物処理の現況
(1) 一般廃棄物の処理
廃棄物のうち、し尿、ごみなど主として国民の日常生活に伴って生ずる一般廃棄物については、市町村が処理計画を定め、これに沿った処理が行われている。
一般廃棄物のうち、し尿の処理状況は第5-2-1表のとおりである。
くみ取りし尿をし尿処理施設及び下水道投入により、処理するし尿処理施設等処理率は、53年度末現在73.9%となり、下水道の普及とあいまってその衛生的な処理が進められている。
し尿浄化槽の普及状況は第5-2-2表のとおりであり、近年における増加は著しいものがある。しかし、その構造、施工及び維持管理の不十分さが一因となって悪臭・騒音等の問題を引き起こしている例もみられることから、55年7月にし尿浄化槽の構造基準を改正した。
ごみ処理状況については、第5-2-3表のとおりである。
(2) 産業廃棄物の処理
産業廃棄物の排出状況は第5-2-4表のとおりであるが、産業廃棄物の処理体制は、逐年その整備が進められており、55年4月現在の産業廃棄物処理施設の設置状況は第5-2-5表のとおりである。産業廃棄物処理業者の許可件数も、55年4月1日現在、26、188件を数え、年々増加してきているが、収集・運搬業者がその8割以上も占める状況が続いている。
また、産業廃棄物の処理は事業者処理責任を原則としながらも、市町村が一般廃棄物と併せて処理を行っている場合があり、その他主として中小零細事業者のために地方公共団体の出資による法人を設立し、処理を行っている事例も見られる。