5 地方公共団体における試験研究
地方公共団体における公害関係試験研究機関は、当該地域における各種公害に関する測定分析及び調査研究を担当する機関として設置され、環境庁が行う地方公害研究所等設備費による助成措置と相伴って、その整備は着実に進められている。
これらの試験研究機関は、大気汚染、水質汚濁に関する監視、調査に中心的な役割を担い、各種の基準値の設定、運用に係る基礎データの収集調査等について、国の委託業務を含め広範に実施しているほか、最近においては、地域に密着した問題についての研究活動も一層活発となってきている。
環境庁においては、これらの地方公害関係試験研究機関との緊密な連携の下に研究の推進を図るため、前年度に引き続き地方公害試験研究機関等所長会議を開催したほか、「環境保全・公害防止研究発表会」を開催し、地方公害関係試験研究機関で行ってきた調査研究の成果の発表を行うとともに、研究者間の情報交換の促進を図った。この発表会においては、水質汚濁・大気汚染・騒音・振動・悪臭・化学物質・廃棄物・排水処理等の広範囲な分野にわたり、事象の解明、計測技術の開発等について88テーマの発表が行われた。