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第2節 廃棄物処理施設整備事業

(1) 廃棄物処理施設整備計画
 昭和51年6月に改正された「廃棄物処理施設整備緊急措置法」に基づき51年度から55年度までの5か年間の廃棄物処理施設整備計画を策定し、実施することされた。同計画は、51年12月17日に閣議決定されたが、これは「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」第6条第1項に規定する計画処理区域における家庭系ごみの焼却処理率を55年度末までに68%(50年度末55%)に引き上げ、同計画区域におけるし尿及びし尿浄化槽汚でいのし尿処理施設等処理率を55年度末に95%(50年度末67%)までに引き上げることなどを内容とするものであって、計画期間内にごみ処理施設7,740億円、し尿処理施設2,140億円など合計1兆1,300億円の投資を行うことを予定し、廃棄物処理施設の計画的な整備を促進することとしているが、53年度においても、一定の進捗が図られることとなった。
(2) し尿処理施設の整備
 市町村の行うし尿処理施設の整備に対する国庫補助は、補助率を原則として3分の1とし、12,605百万円が計上されている。このうち、し尿処理施設の新規着工分の整備規模は、3,256kl/日及び地域し尿処理施設は3万人分となっている。
(3) ごみ処理施設の整備
 市町村が行うごみ処理施設の整備に対する国庫補助は、補助率を原則として4分の1とし、28,985百万円が計上されており、これによる施設の新規着工分の整備規模は、ごみ焼却処理施設7,536トン/日、粗大ごみ処理施設10基、ごみ処理施設、排水処理施設190か所、埋立処分地施設89か所となっている。
 なお、「公害の防止に関する事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律」に基づく国の一般廃棄物処理施設の補助率は2分の1で、かさ上げ額は上記のうち12,833百万円と予定されている。
 また、廃棄物処理施設整備事業のための地方債枠は、53年度は2,097億円(52年度1,735億円)が見込まれている。
(4) その他
 廃棄物処理新システム開発事業として、廃棄物の収集、運搬部門における合理化及び生活環境保全のために芦屋市及び大阪市のごみ運搬用パイプライン施設の整備を引き続き行うとともに、豊橋市において、都市から発生する廃棄物を分別収集して金属類、古紙、空ビン等資源の回収と有害物の除去を行うこと、焼却施設における熱エネルギーを園芸温室、低温貯蔵庫等へ供給すること及びちゅう芥類等をコンポスト化して農村還元し、地力回復に役立てること等を内容とする廃棄物総合処理資源化事業を引き続き行うこととしている。

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