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第7節 公害担当職員の養成訓練

 環境行政の実務業務の多くは、地方公共団体に委ねられており、その円滑かつ効果的な推進を図るためには、地方公共団体における環境保全および公害担当職員の育成と質的向上を図ることが極めて重要である。
 環境庁は、昭和46年7月環境庁発足とともに地方公共団体の職員を主たる対象として研修を実施し、48年3月には公害研修所を発足させるとともに、49年10月には、埼玉県所沢市に200名の宿泊施設を有する総合的な研修施設を建設するなど、研修業務の拡大強化を図ってきた。
 51年度においては、前年度に引く続き技術研修コースを中心とした研修体系の、拡大を図る、17研修コースを実施するとともに、一部の研修コースについては、事務系および技術系の区分と、経験年数による初級および中級の区分を明確にし、研修員の能力水準をそろえ、研修効果の向上を図った。
 このほか、各コースの教科内容について改善、充実に努め、特に実習コースについては、分析測定機器、機材も整備され、新しい研修施設を十分活用し得る体制となったので、従前に増し、著しい成果を挙げることができた。
 また、これらの研修に加え、51年度においては、東南アジア、中南米等の発展途上国の公害担当官を対象として、環境庁及び国際協力事業団が共同して実施した「第2回水質保全技術セミナー研修」の技術関係科目を公害研修所において実施した。

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