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第6節 

2 土壌汚染防止対策

 46年度から50年度における細密調査等により対策地域の指定要件の基準値を超える量のカドミウム、銅は又は砒素が検出された地域については、対策地域の指定を行っており、52年3月末日までにカドミウム31地域(うち6地域は銅、1地域は砒素と重複)、銅8地域(うち6地域はカドミウムと重複)、砒素1地域(カドミウムと重複)の計33地域が指定され、指定面積は約4,110ha、うち農用地面積は、水田約3,660ha、畑約25haとなっている(参考資料14参照)。
 対策地域に指定された地域のうち対策計画が策定されたのは14地域であるが、これらの地域においては排土、客土、水源転換等の公害防除特別土地改良事業等が実施されており、このうち6地域については対策事業を完了している。
 また、カドミウム1.0ppm以上を含む米が生産された地域においては、「食品衛生法」に基づく成分規格に適合しない米が生産されることを防止するため、土地利用の転換、非食用植物の作付け等の指導を図るとともに、水稲を栽培する場合についても水稲の品種の変更、水管理の改善、土壌の改良等適切な措置を採るよう指導が行われている。更に、休廃止鉱山等に起因するカドミウム等による広域的な蓄積性汚染が問題となっている青森県川内川流域、岡山県吉井川流域及び宮崎県五ヶ瀬川流域について、汚染の実態のは握と汚染機構の解明のための環境調査を実施した。このほか、休廃止鉱山関係の地域において土地改良事業等の抜本的な対策が講じられるまでの間の暫定対策として、カドミウム汚染米の発生を抑制するための土壌改良資材の投入を行う休廃止鉱山関係カドミウム吸収抑制土壌改良事業を秋田県等3県で実施している。

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