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第3節 

4 公害防止計画策定地域における環境汚染の改善状況

 公害防止計画策定地域(第1次〜第5次)における環境汚染の改善状況は、当該計画の目標である環境基準の適合状況から見ると次のとおりである。
(1) 大気質
 二酸化硫黄については、測定局数が増加しているにもかかわらず、長期的評価による環境基準の未達成局数減少していく傾向にあり、明らかに改善の傾向が認められる。この傾向を環境基準の達成割合で見ると、48年度の32%から、50年度においては73%と大幅に改善されている。また、二酸化窒素の環境基準の達成割合は50年度で2%であって、なお、今後一層の改善努力が必要である(第1-3-9表)。


(2) 水質
 河川(BOD)については、計画策定地域全体で見ると環境基準を満足する地点数の測定地点数に対する割合(以下「環境基準の適合割合」という。)は、年々増加していく傾向にあり、明らかに改善の傾向が認められる。この傾向を環境基準の適合割合で見ると、48年度においては33%であり、50年度においては50%である。海域(COD)については、計画策定地域ごとにかなりの差があるが、全体としてはやや改善の傾向が認められる。また、海域及び湖沼を併せたCOD環境基準の適合割合は、48年度においては63%であったが、50年度においては67%である(第1-3-10表)。
 公害防止計画策定地域における環境基準の適合割合を全国の適合割合と比較して見ると、二酸化硫黄、二酸化窒素、BOD、CODのすべてについて、同計画策定地域の適合割合が低く、今後とも環境改善のために一層の努力を続けていく必要がある。

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