前章で見たように、我が国の環境行政は逐次強化され、一部には汚染の改善が見られるようになってきた。 しかしながら、その反面、我が国の環境問題はますます多様化、複雑化しつつあり、こうした問題の改善のため、今後一層環境管理の強化を図るとともに、その総合的な展開が必要となっている。 本章においては、このような観点から、今後の重要な課題となる土地利用のあり方及び環境影響評価を巡る諸問題並びに最近注目を浴びている総量規制と交通公害対策の今後の方向について検討を加えることとする。