3 カドミウム汚染に係る健康調査
(1) 概況
神通川地域以外の地域においてはイタイイタイ病患者の発生はみられていないが、要観察地域として宮城県鉛川・二迫川流域等7地域を定め、毎年住民の健康調査を実施し、健康被害発生の未然防止の見地から地域住民の健康調査等を続けている(第5-2-2表)。
(2) 生野鉱山周辺の状況
45年秋に行ったカドミウム汚染の一せい総点検の結果、高濃度汚染が疑われた兵庫県生野鉱山周辺地域については、兵庫県においてカドミウム汚染に係る健康調査が行われ、生野鉱山周辺地域においてはイタイイタイ病及びこれにつながる腎臓障害もないという発表がなされたが、更にその後も公衆衛生協会の「イタイイタイ病及びカドミウム中毒症の鑑別に関する研究班」において、県が行った検診のデータについて4回にわたって検討し、現在までのところイタイイタイ病患者の発生は認められていない。