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第6節 PCB等新汚染物質の未然防止対策

 PCB問題を契機にして、同種被害の未然の防止のため、「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律案」が、現在開催中の国会に政府提案されているところである。
 この法律案は、PCBのような難分解性、蓄積性を有し、かつ慢性毒性のある化学物質等による環境の汚染を防止しようとするものでありそのために、次のような規制を行なうこととしている。?新規の化学物質の製造または輸入に際し、事前にその化学物質がPCBのような性状を有するかどうかを国が審査する制度を設け、審査が終るまでは、その製造または輸入を禁止すること。?そのような審査等の結果PCBのような性状を有する化学物質については、新規および既存を問わず特定化学物質として政令で指定し、その化学物質の製造、輸入は、許可制、その使用については、政令で定める用途以外の用途にその特定化学物質の使用を制限するとともに厳しい管理等を行なうこと。?従来安全であるとされていた化学物質がPCBのような化学物質であると判明したときには、その使用製品を含めて回収を図る等の措置を講ずることを命令しうること。?さらに、PCBのような化学物質である疑いがあるときには、その製造、輸入、使用に関し、必要な勧告を行なうことができること。

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