4 土壌、農薬汚染

　農林省および環境庁においてはカドミウム等の重金属、肥料および農薬による農用地の土壌汚染対策に資するため、これら汚染物質の土壌中における挙動、土壌―作物間の因果関係、作物中の挙動の解明、分析法の確立等の研究を実施した。また汚染土壌の良化に資するため重金属類を特異的に吸収する植物の検索、汚染農用地における転換作物を選定するため、汚染に対して抵抗性の強い花木、草花等の農作物の検索に関する研究を推進した。
　農薬汚染対策としては、前年度に引き続き農林省において残留農薬の量を低下させ、食品の安全性を確保しつつ、効率的に農作物害虫を防除する方法を確立するための天敵、性誘引物質、不妊化法等の利用技術を開発するための研究を実施した。また特殊法人理化学研究所においても引き続き細胞壁合成阻害剤、アミノ酸農薬等の公害を起さない新農薬の創製開発を促進した。