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第3節 公害保健研究の推進

 昭和47年度における公害の人体影響に関する研究としては、46年度に引きつづいて、水俣病、イタイイタイ病および大気汚染の影響による呼吸器疾患等に関し、診断、治療の方法等について研究を行なうとともに、水銀、カドミウム等重金属の生体内行動についても研究する。また、47年度新規の研究としては将来予想される健康被害の未然防止という考えのもとに、人の感覚に対する公害(悪臭)の影響、PCB等難分解性物質の人体影響、さらに公害の影響によるがん発生の可能性について、それぞれの分野の専門家に委託して研究する予定である。
 とくにPCB等難分解性物質については従来の成果をふまえて、さらに環境汚染の実態を生物とくに魚介類を指標として調査するとともに、その人体影響の究明に関する研究を実施することとしている。
 なお、47年度においては、まず公害調査研究委託費として37百万円を、また、公害医療研究費補助金としては、10百万円を計上している。

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