前のページ 次のページ

第2節 

4 試験研究

 物体が動くところ音が発生するのは当然であるが、従来においては機械施設について発生する騒音を軽減することを重要な要因に考えて機械を設計するという習慣はなかったといえる。いいかえれば、従来における機械の設計は、ただその性能、効率等のみを考えて行なわれた傾向にあったわけである。騒音の軽減を図ることを考えた場合には、機械の性能、経済性等が多少なりとも低下することがあったとしてもやむをえないが、公害対策等も全体的にみれば、それらの機械を使用した方が経済的に安上りの場合が多いと思われる。したがって、騒音防止の研究は他の対策に先立って行なわれるべきものである。
 現在、通商産業省では工業技術院機械技術試験所において送風機および木工かんな盤についての騒音発生機構の解明、改良のための試験研究を行なっている。
 なお、工業技術院および中小企業庁において公害防止技術を含む各種の技術の研究のための補助金制度を設けている。

前のページ 次のページ