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第6節 

1 科学技術庁

 科学技術庁は、「環境科学技術」の一環として、前年度に引き続き公害防止技術を関係行政機関の試験研究費等の見積方針の調整によって重点的に推進するとともに、特別研究促進調整費をもって重要総合研究の推進を図っている。昭和45年度は、特別研究促進調整費による公害防止の研究として悪臭防止に関する総合研究を前年度に引き続き関係各省庁の協力のもとに進めていくとともに、新たに都市騒音防止に関する総合研究を関係各省庁の協力をもとに進めることとしている。
 悪臭については、防止対策として、化学吸収、オゾン酸化、土壌吸着等について研究を進める。都市騒音については、個人に対する騒音の影響として人間の活動線に沿ってその実現を明らかにし、この騒音環境パターンを使用して、人間の活動の中での精神作業への影響を究明し、また、都市騒音の主たる原因となっており、最近都市周辺部にも影響が拡大しつつある自動車騒音をとらえ、その影響圏等の面から都市騒音防止技術を究明することにより、総合的な都市騒音防止対策のための基礎的研究を進める。
 また、科学技術庁、その附属機関の資源調査会および資源調査所においては、資源の総合的利用方策の一環として「廃棄物の回収・利用・処理体系に関する調査」、「都市環境保全のための基本的方向に関する調査」等を行なうこととしている。

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