5 運輸省
運輸省における公害防止に関する調査研究は、昭和43年度も従来に引き続き、船舶機技術研究所および気象庁気象研究所において進められている。前者においては、自動車の有害排出ガスと騒音の防止および海水の油濁防止関係について研究が進められており、後者においては、気象学的見地から大気汚染防止関係の調査研究が進められている。また、民間企業における当該研究開発に対しても補助金を交付して助成し、その促進を図っている。
自動車の排出ガスについては、自動車機関の改善および整備による有害ガス防除、排気清浄装置の効果、運転条件と排出ガス地の関連、排気有害ガスの実用型測定器の開発、自動車排出ガスの拡散等について排出規制の裏づけとなる研究および調査を実施している。
自動車の騒音防止については、走行時の騒音源の解明、走行条件等による騒音レベルの変化等防止対策のための研究がなされている。
油による海水汚濁防止については、油水分離器の性能向上および流出油処理のための回収装置について研究が行われている。
気象研究所では、30年以来大気汚染に関する調査および研究を進めており、多くは他省庁、大学の研究機関および地方公共団体と共同して行なわれた。
43年度は、大気拡散実験、大気低層拡散の研究、有効煙突高の実験測定について厚生省等と共同して実施している。
運輸省における予算額は第3-6-5表のとおりである。