3 農林省
農林水産省に係る公害防止のための試験研究としては、主として大気汚染、水質汚濁等が発生した場合にその影響をできるだけ軽減するための研究がなされている。
大気汚染については、農林省農業技術研究所、同林業試験場、同蚕糸試験場等において大気拡散に関する研究、大気汚染の農林作物に及ぼす影響に関する研究などが行なわれている。さらに比較的研究の進んでいる水質汚濁については、農林省農業技術研究所、同北海道農業試験場、同水産研究所、関係都道府県試験場等において、汚濁水が農林水産生物に与える影響に関する研究、被害軽減のための土壌改良対策、栽培法の改善等に関する研究が実施されている。
近年、公害の種類や発生のひん度は多くなり、かつ農林水産生物の被害も多様化していること、農林水産業の生産活動による公害の発生がみられるようになってきたことなどもあり、昭和43年度から4ヵ年で、農林水産生物の生育環境保全に関する研究(43年度予算額29,798千円)を関係試験研究機関の組織的共同研究として実施することとした。