第3節 酸性雨・黄砂に係る対策


1 酸性雨対策

東アジア地域における酸性雨問題に関する地域の協力体制を確立することを目的とした東アジア酸性雨モニタリングネットワーク(EANET)の活動に対し、資金の拠出や技術的な助言を行う等、引き続き積極的に支援します。また、EANETの今後の発展・拡大に向けて、EANETの活動の基盤強化に係る議論に積極的に参画・支援します。
国内においても、酸性雨の実態を長期的に把握し、予想される酸性雨による被害を未然に防止する観点から、「酸性雨長期モニタリング計画」に基づき、酸性雨測定所等における湿性・乾性沈着モニタリング、湖沼等を対象とした陸水モニタリング、土壌・植生モニタリングを着実に実施します。また、酸性雨に対し耐性が弱いと考えられる岐阜県伊自良湖(いじらこ)等の集水域については、重点的なモニタリングを実施し、酸性化のメカニズムの解明や今後の影響発現についての予測等を行います。

2 黄砂対策

日本、中国及び韓国の三カ国黄砂局長会合や共同研究等を通じて、国際的な黄砂モニタリングネットワークの構築に向けた技術的な貢献を行う等、関係各国と密接に連携・協力しながら黄砂対策に取り組みます。
国内においては、黄砂の我が国への飛来実態(特に黄砂とともに輸送される大気汚染物質)を把握するための調査を行うとともに、黄砂観測装置(ライダー装置)によるモニタリング体制の整備及び情報提供を更に進めます。


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