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第8節 

3 環境犯罪対策

(1)環境犯罪対策の推進
 警察では、環境を破壊する悪質な行為を環境犯罪ととらえ、特に廃棄物の不法投棄事犯等を重点対象として、組織的・広域的な事犯、暴力団が関与する事犯、行政指導を無視して行われる事犯等を中心に取締りを推進しています。
 平成16年中に検挙した環境犯罪の検挙件数は4,377件(15年中は3,911件)で、過去5年間における環境犯罪の法令別検挙件数の推移は、表7-8-3のとおりです。



(2)廃棄物事犯の取締り
 警察が平成16年中に廃棄物処理法違反で検挙した3,989件(15年中は3,784件)の態様別検挙件数は、表7-8-4のとおりです。このうち不法投棄事犯が68.6%(15年中は75.4%)、また、産業廃棄物事犯が36.6%(15年中は42.7%)を占めています。



(3)水質汚濁事犯の取締り
 警察による平成16年中の水質汚濁防止法違反に係る水質汚濁事犯の検挙は1件(15年中は5件)でした。

(4)検察庁における公害関係法令違反事件の受理・処理状況
 最近5年間において全国の検察庁で取り扱った公害関係法令違反事件の受理・処理人員の推移は、表7-8-5のとおりであり、平成16年中の通常受理人員は6,024人で、前年より556人増加しています。



 平成16年中における罪名別公害関係法令違反事件の通常受理・処理人員は、表7-8-6のとおりです。受理人員は、廃棄物処理法違反の5,501人が最も多く、全体の約91.3パーセントを占め、次いで、海防法違反(369人)となっています。処理人員は、起訴人員が4,058人、不起訴人員が1,843人となっており、起訴率は約68.8パーセントとなっています。起訴人員のうち公判請求された者は1,002人、略式命令請求された者は3,056人となっています。


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