4 家庭から始まる人づくり
子どもたちが環境に関することを身に付けるための影響力についての調査では、「家庭」が上位を占めていることが示されています(表2-2-2)。
家庭は生活に密着した形で環境との関わりを持っています。夫婦や兄弟・姉妹の間や、祖父母、親、子、孫といった世代の間で、水やエネルギーの利用、食事、買い物、ごみの排出、遊びなどを通じて、環境に配慮した暮らしの知恵を伝えることができます。また、家庭における「しつけ」の中にも「電気はこまめに消す」「歯を磨くときに水道を出しっぱなしにしない」「物を大切に使う」といった「もったいない」の心を育てるものは多く、家庭は「人づくり」の原点ということができます。
各家庭における環境負荷の削減に向けた取組を積み重ね、習慣付けることにより、学校や企業などの家庭外で学んだことを日々の暮らしに生かすことができ、また、家庭において学んだ生活の知恵を学校や企業などの家庭外での行動に生かしていくことができます。家庭における一つひとつの行動が、家族一人ひとりを通じて各主体へ広がっていくことが期待されます。