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第4節 

2 循環と共生を基調とした地域づくり

(1)持続可能な地域づくりに対する取組
 次世代都市整備事業の自然エネルギー活用システムへの補助制度等を活用して、環境負荷の軽減、自然との共生、アメニティの創出という環境共生都市(エコシティ)理念を実現していきます(環境共生モデル都市:いわき市等20都市)。
 都市再生本部において、持続発展可能な社会の構築の観点を含む都市の再生を引き続き推進します。
 省エネルギー化を図った施設建築物を整備する市街地再開発事業等に対し特別な助成を行う先導型再開発緊急促進事業を行います。
 下水道施設について、新世代下水道支援事業制度水環境創造事業等の事業を引き続き推進します。
 「環境共生住宅市街地モデル事業」により、環境への負荷を低減するモデル性の高い住宅市街地の整備を推進します。

(2)自然と共生する地域づくりに対する取組
 ほ場整備による優良農地の確保、保全とあわせて地域の活性化のため、換地の手法を活用し、公共用地や宅地等地域の多様な土地需要に対応した非農用地を創出するとともに、既存集落と一体的に生活環境を整備することにより、潤いのある田園居住空間を創造します。農村地域で発生する生物系の廃棄物等の循環利用による適切な管理を行います。農業用水や農業水利施設が持つ景観形成、親水、生態系の保全など地域用水環境整備事業を実施します。たい肥化施設等の計画的な活用により、処理水と汚泥等の有機性資源の循環利用を促進します。生態系の保全等に資する農業用水路等を子どもたちの遊び場、自然体験の場として活用します。農山漁村の有する豊かな自然、伝統、文化等の多面的機能を再評価し、魅力ある農山漁村空間を生み出す取組等を推進します。
 地域の特性を活かした伝統的農業施設、美しい農村景観等の保全・復元に配慮した整備(田園空間博物館の整備)等を推進します。

(3)景観を保全・創造する地域づくりに対する取組
 河川と一体となったまちなみ景観の保全・創造のために、各地域において美しい水辺空間の創出を推進します。
 公共施設整備、市街地開発事業等を契機として、地方公共団体と地域住民とが協力して、地域の良好な景観形成を誘導するための良好な公共施設の整備を行うための助成制度の充実、地区計画等による地域内の建築物の形態等の規制を通じて、建築物と一体となった良好な景観を有する街並みの形成を推進します。

(4)歴史的景観と調和する地域づくりに対する取組
 各地域における快適な環境を確保するべく文化財(史跡、名勝、天然記念物)保護に係る各種制度を活用します。豊かな歴史的環境の確保・保全のため、史跡等の公有化及び整備・活用を推進します。宿場町や城下町等の伝統的建造物群及びこれと一体をなしてその価値を形成している環境を保存するため、伝統的建造物群保存対策調査を実施します。重要伝統的建造物群保存地区において、伝統的建造物の保存修理、防災施設等の設置、建物や土地の公有化などの事業を進めます。
 文化財としての価値を有する土地改良施設の補修等をその歴史的価値の保全に配慮しつつ行います。
 また、古都における歴史的風土の保存に関する特別措置法に基づき、歴史的風土特別保存地区においては、土地の買入れ及び歴史的風土の保存のための必要な施設の整備を推進します。

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