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第2節 

3 地域で取り組まれている環境教育

(1)自然体験型の環境教育
 財団法人キープ協会(山梨県高根町)では、小学生、家族、指導者を対象にしたプログラムや自然体験型環境教育の事業を実施しています。プログラムのメニューでは、自然科学を楽しむ「かがくの寺子屋」、家族で楽しめる日帰り型プログラム「家族のための自然あそび」など、幅広い年齢層を対象としたプログラムを数多く主催しています。
例えば、「家族のための自然あそび」は、連休期間や夏休み、週末を中心として開催されています。同協会のレンジャーと森の中を散歩し、木の実や枝などの材料を集め、その材料を組み合わせて昆虫や動物などの作品を作る半日のプログラムなどを実施するものです。
 こうした自然体験型環境教育の事業を通じて、「主体的な関わりから、問題解決に挑む人づくり」を目指しています。((財)キープ協会のホームページ http://www.keep.or.jp/



(2)消費者教育
 環境教育は、消費者教育の視点を併せもつものでもあります。エコライフやグリーンコンシューマー活動を積極的に行っている市民団体である沖縄リサイクル運動市民の会(沖縄県那覇市)では、平成11年より環境教育プロジェクトを立ち上げ、一般や児童を対象に、「買い物ゲーム」を行っています。この環境に配慮した買い物の模擬体験を通して、商品に付随する容器包装ごみに関する情報に関心を持ち、分別やごみ減量の工夫など、自ら考えて行動することを推進しています。
(「沖縄リサイクル運動市民の会」のホームページ http://www.ryucom.ne.jp/users/kuru2/




(3) シニア環境大学
 環境教育は、あらゆる世代に対して行われる必要があります。大阪府吹田市では、行政・民間団体・事業者等が連携し、シニア層を対象にした「すいたシニア環境大学」を開催しています。シニア環境大学では、環境問題全般にわたる講義、環境に係る民間団体の活動紹介、先進的な取組をしている企業による講義、学校での教育実習等の実践的な内容のプログラム(年間約20回)を用意し、修了生が地域の環境保全リーダーとして活動できるよう、環境教育の人材を育成する事業を行っています。
(すいたシニア環境大学のホームページ http://www.city.suita.osaka.jp/kobo/chikyu/page/004086.shtml




コラム 緑のカーテン
 つる性植物を利用した緑のカーテンは、熱エネルギーの遮断効果、葉の気孔からの水分蒸散により、日差しを和らげてくれるだけではなく室温の上昇も抑えるほか、騒音の低減効果などもあるといわれています。
 緑のカーテン作りは、学校でも取り組まれており、子どもたちが植物に親しみながら、緑のもたらす涼しさを体感することができることから、環境教育を実践する場としても注目されています。


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