2 民間部門における環境投資の促進
(1)市場への環境配慮の織り込み
価格形成を全面的に市場メカニズムにゆだねる場合には、環境利用のコストを正しく評価し、それぞれの利用に応じて適切なコストを支払うことを期待することは困難です。
その結果、本来必要と考えられる水準の環境投資が行われず、資源の配分のゆがみや不適切な使用が生じます。このような問題点を解決し、民間主体による環境投資を促進していくため、市場への環境配慮の織り込みに努めます。
(2)環境投資の促進のための環境整備
環境投資の促進のための環境整備を図るため、環境報告書の公表や環境会計への取組など企業における環境経営促進のプロセスの確立、環境ビジネスの振興など環境投資の促進と関連する社会資本の整備、グリーン購入など需要面からの環境投資の促進、環境投資のための資金調達の円滑化が図られるための枠組みの検討に取り組みます。
また、環境投資は、採算性の面で劣るものや効果が現れるまで長期間を要するもの、事業リスクの大きいものを含むことなどから、引き続き、「汚染者負担の原則」や貿易に関する国際的な取決めなどを踏まえながら、環境投資のための支援の枠組みの適切な運用に努めます。