1 科学的知見の充実及び環境リスクの評価の推進
化学物質の環境リスク評価にも資するため、環境中化学物質の汚染実態把握について、今後も、化学物質環境汚染実態調査を実施します。
(1)化学物質の環境リスクの評価の推進
化学物質の利用拡大に伴う環境問題に対して的確かつ迅速に対応するとともに、環境汚染の未然防止を図るため、環境リスクの管理のための施策の基礎となる環境リスクの評価を行うための体制を整備し、推進します。
(2)化学物質による新たな課題への対応
内分泌かく乱化学物質問題については、平成14年度に引き続き、環境汚染の状況及び野生生物への影響の実態調査の実施を進めるとともに、化学物質の内分泌かく乱作用を判別する試験法の開発や優先してリスク評価を実施すべき物質についてのリスク評価を進めます。また、国際シンポジウムの開催や二国間の国際共同研究等を通じ、国際的な連携を強化し、本問題の早期解明を図ります。
小児等の健康を守る観点から、化学物質に関する小児等の特殊性を考慮したリスク評価手法の開発に取り組みます。
また、大気汚染と花粉症の関係や本態性多種化学物質過敏状態については、引き続き必要な調査研究を実施していきます。
厚生労働省においては、平成13年度に公表した行動計画に基づき、試験法ガイドライン、試料の採取・分析法ガイドライン及びリスクコミュニケーションガイドラインの整備等を進めます。
経済産業省においては、国際的な動向に留意しながら、厚生労働省と共同で内分泌かく乱作用に関するリスク評価スキームの確立を目指し、スクリーニング試験法の開発等を引き続き推進していきます。