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第6節 

7 生物多様性の保全

 生物多様性の保全と持続可能な利用を図るための「生物の多様性に関する条約」に基づき平成7年に策定された「生物多様性国家戦略」が全面的に見直され、平成14年3月に「新・生物多様性国家戦略」が策定されました。この新しい国家戦略に基づき、同条約の実施促進を図りました。
 ワシントン条約*については、締約国間の適切な条約運用に向けての取組とともに、種の保存法の適切な運用等により、関係府省間の協力の下に国内におけるより効果的な条約の履行体制の強化を図りました(表1-6-9参照)。
 ラムサール条約*については、引き続きアジア諸国の加盟促進に努めるとともに、ミャンマーでの湿地保全に関する人材養成や調査研究への協力など、渡り鳥のルート沿いの重要な湿地の保全のため、同地域における協力体制の一層の強化を図りました。
 米国、オーストラリア、ロシア、中国及び韓国との二国間の渡り鳥等保護条約等に基づき、各国との間で渡り鳥等の保護のため、アホウドリ、ズグロカモメ等に関する共同調査を引き続き実施するとともに、会議の開催等を通じて情報や意見の交換を行いました。
 平成13年より開始された第II期「アジア太平洋地域渡り性水鳥保全戦略」に基づき、シギ・チドリ類、ツル類及びガンカモ類の渡りルート上の重要生息地ネットワーク活動を推進しました。
 サンゴ礁の保全については、国際的枠組みである国際サンゴ礁イニシアティブにおいて積極的な役割を果たしました。

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