序章で見たように、地球上の環境容量や資源量の制約といった地球的規模の限界に直面しつつある今日、地球規模での持続可能な社会を構築していくためには、地球の構成単位である私たち一人ひとりや地域が日常生活や地域社会から環境負荷の低減を図っていくことが必要となっています。
本章では、一人ひとりの日常生活における取組に着目し、環境問題の原因となる環境負荷のうち日常生活からの負荷が大きくなっていることを示した上で、日常生活における環境保全に向けた具体的な取組とその効果、そして、一人ひとりの取組が企業や行政等その他の主体の取組と相互に影響を与えあうことにより大きな効果を生むことを明らかにします。また、このことにより、一人ひとりが環境保全の取組を行うことの必要性に気づき、日常生活における取組を自主的・積極的に進めていくことが何よりも重要であることを見ていきます。