5 化学物質による新たな課題への対応
事業者による化学物質の自主的な管理の改善を促進し、化学物質による環境の保全上の支障を未然に防止するため、平成11年7月に公布された「特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律」の円滑な施行のため、平成13年度から実施されるPRTR制度及び平成12年度中に実施が始まるMSDS制度の周知、実施体制及び技術的基盤の整備等を推進する。
さらに、平成12年度より展開するミレニアムプロジェクトの1プロジェクトとして、安心安全の生活のためのダイオキシン類、環境ホルモンの適正管理、無害化の促進及びリサイクル技術の開発を推進していく。内分泌かく乱化学物質(いわゆる環境ホルモン)問題については、平成11年度に引き続き、環境汚染の状況及び野生生物への影響の実態調査の実施、国立環境研究所における研究施設の整備を進めるとともに、化学物質の内分泌かく乱作用を判別する試験法の開発や優先してリスク評価を実施すべき物質についてリスク評価を進める。また、国際シンポジウムの開催や二国間の国際共同研究等を通じ、国際的な連携を推進し、本問題の早期解明を図る。
本態性多種化学物質過敏状態については、引き続き必要な調査研究を実施していく。