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第3節 

1 今後のライフスタイルの方向性

 前節までに述べてきたことをもとに環境に配慮した行動をとる生活者のライフスタイルについて、ここで再度考察してみたい。
 環境に配慮した行動をとる生活者は、環境について学習すること又は自然とふれあうこと等により、自然環境の恵み、豊かさを享受し、同時に、自らの行動と環境への影響を認識し、自らの行動と自然との関係を認識する。そして、生活者は、日々の生活の中で自らが排出する様々な環境負荷を低減させるとともに、経済や社会の仕組みが環境に配慮したものとなるよう直接的、または購入等の間接的な手法により企業や行政に働きかけていく。さらに個人として、また、環境保全団体に属することにより環境を改善する行動を積極的に行うようになる。
 ふれあいの体験は、レクリエーション、野鳥観察等の間接的なものもあれば、農業、林業体験のような直接的、主体的なふれあいもある。このようなふれあい行為自体を自然と共生するライフスタイルとして位置づけることができる。
 このような生活者の環境に配慮したライフスタイルは、自然の恵みを生かした生活により、環境への負荷を低減させること、翻って、環境への負荷の少ない行動によって自然との共生を実現することと表現することができる。
 これは、つまり、環境基本計画でいう、「循環」と「共生」を実現するライフスタイルとして捉えることができよう。

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