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第1節 

6 大気環境の監視観測体制の整備

 大気環境の状況を把握し、その保全のための施策を適切に実施するため、効果的な監視体制等の体制整備が必要である。(地球規模の監視・観測に関しては第5章参照)
 大気汚染の監視測定体制に関しては、国において国設大気汚染測定所、国設環境大気測定所、国設酸性雨測定所及び国設自動車排出ガス測定所を引き続き運営するとともに、関東周辺部の山地に整備を進めてきた国設酸性雨測定所を平成8年度に1か所新たに整備することとしている。併せて地方公共団体が行う大気汚染測定機器の整備に対し助成措置を講じ、測定技術の高度化、効率化に対応した計画的重点的な整備を図っていくこととしている。このほか地方公共団体が行う地方公害研究所等の分析用機器、公害パトロールカー等の整備についても助成措置を講じ、設備の近代化を図る。
 また、大気汚染に関する測定データについては、それが大気汚染防止施策の基礎となるものであり、常に高い精度と信頼性を確保する必要があることから、測定機器の保守管理等に十全を期すよう地方公共団体に指導を行う。
 また、将来にわたって大気汚染を未然に防止する観点から、長期的に環境濃度の推移を把握する必要のあるダイオキシン類、アスベスト等について継続的な監視測定を行う。さらに、多種多様な有害大気汚染物質について、新たな測定技術を活用した大気環境モニタリングを体系的かつ計画的に進めるため、新たな測定手法によるモニタリングを試行し、必要な体制について検討を行う。

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