4 漁業被害

　水質汚濁による漁業被害の態様としては、?水面の浮遊物、廃棄物の堆積等に伴う漁場環境の悪化及び漁船・漁具の損壊、?油濁・赤潮等の発生による水産生物の死滅、生育不能等、?重金属、PCB等の有害物質の蓄積、付着等による漁獲物の販売不能又は魚価低下、?油濁等による漁船及び漁具の汚れ、腐食等がある。
　平成5年度において発生した水質汚濁等による突発的漁業被害は、都道府県の報告によると、発生件数が、176件(4年度233件)、被害金額は24億7,953万円(4年度7億186万円)で、4年度より件数は減少したが、金額は大幅に増加した。このうち、海面の油濁による被害が、39件、11億6,669万円(4年度58件、1億9,587万円)、赤潮による被害は31件、3億3,810万円(4年度31件、4億4,180万円)である。
　なお、水銀、PCB等による魚介類の汚染に関しては、汚染が確認された水銀に係る9水域、PCBに係る1水域及びドリン系殺虫剤に係る6水域において、継続して漁獲の自主規制又は食事指導が行われている(平成6年12月末現在)。