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第4節 

2 快適で環境にやさしい地域づくりの推進

 豊かな緑や清らかな水辺、美しい街並みや歴史的な雰囲気などといった快適な環境(アメニティ)は、私たちの生活に潤いとやすらぎをもたらす。国民の生活環境に対するニーズの高まりに伴い、身近な環境の質を積極的に高め、このような快適な環境を確保していくことがますます重要な課題となってきている。
 環境の快適性を高めるための快適環境づくりの施策としては、?緑や水といった快適な環境に親しむための施設の整備、?身の回りにある樹林地や水辺などの良好な自然の保全、?道路や街並みの景観など快適な都市・生活空間の創出、?日常生活において、環境に配慮した生活・行動ルールを確保するための施策、?環境の質を高める歴史的・文化的事物の保存など、ハード・ソフト両面にわたって様々なものが考えられる。このため、快適環境づくりは、行政、住民、企業等の各主体の役割分担を明確にしつつ、これらの施策を地域の特性に応じて選択し、快適性向上のための方向づけを行い、施策の総合的、計画的な展開を図る必要がある。
 このような観点から、環境庁では快適環境づくりの意識を全国的に普及させるためのシンポジウムの開催(第15回快適環境シンポジウム)、快適環境づくりにおいて顕著な実績を挙げている地方公共団体の表彰(第5回アメニティあふれるまちづくり優良地方公共団体表彰)、観光保養地域や公害で疲弊した地域といった特殊な事情を持つ地域における快適環境の在り方の調査・検討を行った。また、建設省では6年度も引き続き、モデル都市において、都市環境施策を総合化した都市環境計画の作成及び同計画中の重点整備計画に基づく都市環境基盤施設整備に対し支援を行う都市環境基盤整備推進モデル事業(エコシティ整備推進事業)などの施策を講じたところである。

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