我が国は、環境政策の分野で多くの経験と優れた技術力を有しており、また、我が国が国際社会において大きな地位を占めるようになったため、国際社会において、我が国の対応が注目されるようになってきている。
そこで、我が国の公害被害の経験及びその解決に努力する過程で得た知識、経験等の知見を諸外国に適切に提供することは、我が国の環境政策に対する国際社会の理解を深めるとともに我が国の国際的な貢献にも資するものといえる。
このため、環境庁は、平成4年度に、海外広報専門官を新設し、各種海外広報活動の実施体制を強化したところである。また、「環境白書」(Qualityof the Environment in Japan)、「環境保全研究成果集」(EnvironmentalResearch in Japan)、「Japan Environment Summary」等の定期刊行物を発行するとともに、目的に応じた海外広報用資料の作成及び各国政府、国際機関、有識者、報道関係者等への配布等を行っている。
また、環境庁は、地球サミットの成果を広く普及し環境政策の新たな推進に資することを目的に、平成4年を「アースイヤー'92」として主唱し、その主要行事として、「地球サミットセミナー」を全国7カ所において、地方自治体等の協力を得て開催した。同セミナーでは、関係省庁、経済界、NGO、その他学識経験者によるパネルディスカッションや基調講演が行われ、我が国の政府、経済界、市民による地球環境保全に向けた今後の取組の在り方について提案・討議が行われた。