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第2節 

3 浮遊粒子状物質等対策

 大気中の粒子状物質は「降下ばいじん」と「浮遊粉じん」に大別され、さらに浮遊粉じんは、環境基準の設定されている粒径10m以下の浮遊粒子状物質とそれ以外に区別される。これらの粒子状物質の発生源は、工場、事業場等産業活動に係るものだけでなく、自動車の運行に伴い発生するもの、風による土壌粒子の舞い上がり等の自然環境によるものもある。これらの各種発生源のうち、工場又は事業場における事業活動に伴って発生するものについては、「大気汚染防止法」に基づき?燃料その他の物の燃焼又は熱源としての電気の使用に伴い発生する物質を「ばいじん」とし、?物の破砕、選別その他の機械的処理又は堆積に伴い発生し、又は飛散する物質「粉じん」として規制している。また、自動車の運行に伴い発生するものについては、同法等に基づき「粒子状物質」として規制している。
(1) 浮遊粒子状物質対策
 浮遊粒子状物質については、昭和47年1月に環境基準が設定され、その達成率は近年横ばいで推移しており、平成3年度においては49.7%(一般環境大気測定局)と依然として低い状況にあり、その対策の確立が急務となっている。このため、浮遊粒子状物質についての総合的な調査解析を実施している。これまで、ばいじん、粉じんの発生源調査、二次生成粒子(大気中で硫黄酸化物等のガス状物質が物理的、化学的変化を受けて成長する粒子)の生成についての調査、浮遊粒子状物質の環境濃度についての総合解析を行ってきており、61年12月には浮遊粒子状物質汚染状況解析・予測手法について取りまとめた。平成元年度からは、汚染の現状を分析するとともに、予測手法の精度向上に係る検討を行い、今後とるべき対策を取りまとめるために、浮遊粒子状物質削減手法検討会を開催し、平成2年9月には、中間報告として汚染の現状把握及び今後の課題の整理を行ったところであり、現在、これを踏まえての調査・検討を進めている。
 また、自動車の排出ガスに含まれる粒子状物質については、平成元年12月の中央公害対策審議会答申に示された短期目標に沿って、従来から規制対象となっていたディーゼル黒煙の規制強化及び粒子状物質に対する新たな規制が5年及び6年から実施される。さらに、長期目標についても早期達成を目指して技術評価等を推進している(第2-2-1表参照)。
(2) ばいじん及び一般粉じん対策
 ばいじんについては、施設の種類及び規模ごとに排出基準が定められており、さらに、施設が密集し、汚染の著しい地域においては、新・増設の施設に対して、より厳しい特別排出基準が定められている。平成2年11月にはこれらの規制の対象にガス機関及びガソリン機関を追加し、3年2月から規制を実施している。
 一般粉じん(「粉じん」のうち「特定粉じん」(現在、政令で石綿を指定)以外のもの。「特定粉じん」については「6(1)石綿対策」の項参照。)については、堆積場、コンベア等の一般粉じん発生施設の構造、使用及び管理に関する基準が定められている。

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