2 鳥獣の保護管理対策の強化
長期的観点から鳥獣保護施策を積極的に推進するため、各都道府県においては第7次鳥獣保護事業計画に基づく鳥獣保護区の設定、鳥獣の生息状況調査、有害鳥獣の駆除、かすみ網の使用による違法捕獲の防止等の事業や対策を総合的に推進するとともに、国設鳥獣保護区の新規設定等を推進する。また、平成5年6月に我が国で開催される第5回ラムサール条約締約国会議に向けて、ラムサール条約登録湿地の増加に努める。
渡り鳥の生息状況を把握するため、鳥類観測ステーションにおける標識調査、ガン・カモ科鳥類の生息調査及びシギ・チドリ類の定点調査を推進する。また、鳥獣による農林業等への被害を防止し、人間活動と鳥獣との共存を図るため、シカ等の害性調査、ニホンザル、ツキノワグマによる農林業被害防止等を目的とした個体群管理手法の確立のための研究及びカモシカの個体数調整に伴う生息動向などのモニタリング調査を実施し、これらを通じて科学的デークに基づく鳥獣の保護管理を推進する。