2 研究活動の充実
(1) 研究業務
平成元年度においては、経常研究163課題、特別研究及び温暖化総合特別研究12課題を実施した。このうち特別研究は、テーマ毎に所内の関連する各部が協力し、所外の研究者の参加も得て進めており、また、大型施設を利用した実験研究と野外の実施調査とを組み合わせることにより総合的なプロジェクトとし、数年を一区切りとして計画的に実施している。
なお、平成元年度に実施した特別研究の課題は、次のとおりである。
? 土壌及び地下水圏における有害化学物質の挙動に関する研究(昭和60〜平成元年度)
? 雲物理過程を伴う列島規模大気汚染に関する研究(昭和61〜平成元年度)
? バイオテクノロジーによる大気環境指標植物の開発に関する研究(昭和61〜平成2年度)
? 富栄養化による内湾生態系への影響評価に関する研究(昭和61〜平成2年度)
? 先端技術における化学環境の解明に関する研究(昭和62〜平成3年度)
? 環境容量から見た水域の機能評価と新管理手法に関する研究(昭和62〜平成3年度)
? 粒子状物質を主体とした大気汚染物質の生体影響評価に関する実験的研究(昭和63〜平成4年度)
? 大都市圏における環境ストレスと健康に係る環境保健モニタリング手法の開発に関する研究(昭和63〜平成3年度)
? 成層圏オゾン層の変動とその環境影響に関する基礎的研究(昭和63〜平成4年度)
? 広域都市圏における交通公害防止計画策定のための環境総合評価手法に関する研究(平成元〜3年度)
? 水環境における化学物質の長期暴露による相乗的生態系影響に関する研究(平成元〜5年度)
また、温暖化総合特別研究として「地球温暖化に係る大気成分の環境動態の解明に関する研究」(平成元〜4年度)を実施した。
(2) 環境情報業務
我が国の環境、特に大気質及び水質を中心とする各種測定データを磁気テープに編集・記録するなど、環境質に係るデータベースの拡充を行ったほか、国連環境計画(UNEP)の国際環境情報源照会システム(INFOTERRA)における我が国の窓口としての諸業務を行った。