2 化学物質の環境調査の結果について
昭和62年度には、一般環境調査として、環境残留性が高いと予想される27の化学物質について、水質及び底質を、また、うち9物質については、加えて魚類を対象に全国25〜29地区で調査を行った。その結果14物質がいずれかの媒体から検出された(第1-6-3表)。このうち6物質(1,1-ジクロロエタン、1,2-ジクロロエタン、テトラブロモビスフェノールA、ヘキサブロモジフェニルエーテル、オクタブロモジフェニルエーテル及びデカブロモジフェニルエーテル)については、その残留状況等から、63年度さらに詳しい調査(精密環境調査)を行う必要があると判断された。
また、精密環境調査として、前年度の一般環境調査結果から、さらに詳しい調査を行う必要があると判断された3物質について、水質、底質及び魚介類を対象に全国約50地区で調査を行った。その結果、今回一般環境中で検出された濃度はいずれも問題となるようなものではなかった。メラミンについては水溶性が高く、生物濃縮性が高くないと推定されるにもかかわらず、湖沼の魚類において比較的高い濃度で検出されているところから、引き続き湖沼における魚類中の濃度を調査することとしている(第1-6-3表)。